家計改善のツボとコツ

15年後の日本に中国はどのような影響を与えるのか~前篇 日本企業の戦略を考える~

コンサルティングレベル向上のために何が何でも見ておきたかった隣の国、中国。
その中国において、一番の経済都市である上海。
20階建以上の超高層ビルは上海が約3000棟 東京が約300棟。
15年前の上海にはたった1棟しかなかったんです。

この恐ろしいくらい早い経済成長のスピードが15年後、20年後の私たちの生活にどのような影響を及ぼすのか。
いてもたってもいられず、上海視察を企画決行しました。

  1. 上海を中心とした中国経済が今後日本(特に我々消費者)にどのような影響を及ぼすのか
  2. 現地の生活レベル、不動産市況、株式市況の調査
  3. 日本との距離感
  4. わずか15年の間での上海の劇的な変化要因の調査
  5. 高度経済成長を肌で感じる

というのが今回の視察目的。

現地では、仲間のFPの協力で、中国ナンバーワンの経済アナリストと一緒に勉強会を開催し、情報交換を行うことができました。また、現地の分譲マンションや高級賃貸マンションの見学、上海証券取引所、ワールドファイナンシャルセンターの運営会社とのセッション、万博会場の視察など、様々な角度から上海、そして生の中国を感じることができました。

今回の視察で得たこと

1.今後10年のGDP成長率見通し、衝撃の年平均6.5%

この6.5%という数字は現地証券会社CITIC証券のアナリストが出した低い目に見積もったという前提での今後10年の成長見込み値です。仮にこのとおりいったとすると、今は日本とほぼ同じくらいの経済規模ですから、10年後には日本の倍の経済規模になります。中国企業は今は内需(中国の国内を向いて)で商売をしていますが、方針を外需(輸出)に切り替えたとき、日本の企業にとっては脅威です。

2.今後30年は経済成長し続ける人口14億人のパワー

20歳から65歳くらいの人口がその国の消費を支えるといいますが、1979年から一人っ子政策を続けている中国では30歳より若い人口には多少の偏りが出てきているものの30歳から65歳までの人口は安定感を保っているため、今後30年は消費人口を維持できるそうです。要するに今後30年は内需外需とも発展していく可能性が高いことを意味します。

3.私たち日本への多大な影響

中国企業の発展は日本の全産業にとって脅威です。
今までは人件費が安いということだけが売りだった中国企業は上海を15年で発展させたことにより、技術とノウハウが蓄積されてきています。安くてちゃんとものづくりができる中国企業が、10年後には日本や海外のあらゆる都市で日本企業と生き残りをかけてのサバイバルを繰り広げることになる可能性は非常に高いと思います。

日本の企業は、中国企業と差別化を図っていかないと大企業であっても会社存亡の危機になり得ます。
会社の存亡はそこで働く人々のライフプランに大きな影響を与えてしまうのです。

中国は隣の国であり、長崎から上海は飛行機でたった1時間。東京から長崎よりも近いんです。
中国企業がまず最初に距離の近い日本へ進出することは容易に想像できます。日本は世界のどこよりも中国が進出しやすい環境であることを認識する必要があるでしょう。

そのとき、日本企業が対抗するためには

  1. 中国よりも先に新興国に進出し、地盤を固める。
  2. 専門性を掘り下げ、技術力で優位に立つ。
  3. 新興国でも価格勝負できる体制を作り直す。

とくに3について日本企業は発想力の大転換を図る必要があります。
売値が安いことをネックとして新興国への進出を躊躇している企業はまだまだ多いのが現状。

かつて、江戸は元禄より少し前のころ。 越後屋(現在の三越)の祖であった三井高利は今まで武士階級のみだった呉服店の客層を町人階級まですそ野を広げようと商売の大転換を行いました。

具体的には

  1. 訪問販売をやめ、店頭販売にスタイルを変えた。(行くのではなく来てもらう発想)
  2. 極力売掛をなくし、現金商売に変えた。(未収のリスクを減らし、その分を安売り)
  3. 一反からの小分けの反物も取扱い、単価よりも量の販売に切り替えた。(薄利多売の商売)

価格で新興国に勝負できる企業は逆に中国に進出し、地盤固めができます。
そしてそのノウハウが中国企業の日本進出の際の対抗力となるでしょう。
自社の経営権を中国企業に握られるのか、中国企業の経営権を自社が握るのか。
この違いによってその企業で働く従業員のライフプランは大きく変わってくると思います。

今回の視察で一番感じたことは、日本の隣国に、自信と必死さを持ち合わせたたくさんの人々が住んでいるという事実です。上海だけで約1800万人。北京で約1600万人、重慶 約2800万人、天津 約1100万人・・・14億人のパワーは半端ではないようです。

自信と必死さは今の日本人が忘れてしまっている姿勢の部分。このままだと、日本はこの隣の国に引き離されてしまうのではないかという危機感が今回の上海視察の大きな気づきでした。

次回は、中国人パワーを支える秘密について上海の人たちの生の声をもとに掘り下げ、我々日本人はどのように対応すべきか、個人のライフプランはどうしていくべきかを考えたいと思います。

~後篇 日本人のライフプランを考える~のコラムはこちら

新宿ライフプランナーセンター第3支社 ライフプランナー 池田 知基
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